スタートアップの資金調達ガイド!方法・成長段階・成功のポイントを解説

資金繰り・資金調達

スタートアップの資金調達ガイド!方法・成長段階・成功のポイントを解説

資金調達やスタートアップの成長戦略について調べるなかで、どの方法を選べばよいのか、いつ動き出すべきか迷っている方も多いのではないでしょうか。

スタートアップの資金調達は、成長段階や資金の使い道に合った手法を選び、早めに準備を進めることが成功の近道です。

本記事では、スタートアップの主な資金調達方法、成長段階ごとの考え方、成功のポイントと注意点を紹介します。

税理士法人Farrow Partnersでは、スタートアップの資金調達に向けた事業計画の整理や資金繰りの見通しづくりについて、事業の成長段階に合わせて分かりやすくご説明しています。

融資・補助金・出資のどれを選ぶべきか、必要な調達額をどう見積もるかといったお悩みも、会計・税務の視点を踏まえてご一緒に検討いたします。まずはお気軽にお問い合わせください。

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スタートアップの主な資金調達方法

スタートアップの主な資金調達方法

成長のための投資を進めるには、外部から資金を集めることが欠かせません。

ここでは、スタートアップが検討しやすい代表的な資金調達方法を整理します。

株式を発行して資金を集める方法(エクイティファイナンス)

エクイティファイナンスは、株式を発行して投資家から資金を集める方法で、返済義務がないため、創業初期の成長投資に適しています。

一方で、既存株主の持株比率が下がるため、創業者の議決権や経営への影響力が弱まる可能性があります。

また、出資者によっては、資金提供に加えて経営面の助言や販路開拓、人材採用などの支援を受けられる場合もあります。

発行条件や株主構成の変化を見据え、企業価値の向上と経営権の維持を両立できるよう、株主間契約や資本政策を早めに整えておくことが大切です。

借り入れで資金を調達する方法(デットファイナンス)

デットファイナンスは、金融機関などからお金を借りる方法で、経営権への影響を抑えながら資金を調達できます。

株式を増やさずに資金を確保したい場合に、有力な選択肢です。

ただし、元本の返済と利息の支払いが必要になるため、利用する際は売上計画資金繰りを踏まえたキャッシュフロー管理が欠かせません。

特に、金利の上昇局面や金利環境が変動する局面では、調達コストも変動しやすいため、固定金利・変動金利の選択や返済期間を慎重に確認する必要があります。

日本政策金融公庫や自治体の制度融資、保証制度などを活用すれば、創業期でも比較的利用しやすく、負担を抑えながら必要な資金を確保しやすくなります。

保有資産を活用した資金調達(アセットファイナンス)

アセットファイナンスは、持っている資産を活用して資金を調達する方法です。

不動産や設備などの資産を担保にしたり、売却して現金化したりすることで、株式の希薄化や追加の借り入れを抑えながら資金を確保できます。

一定の資産を持つ企業にとっては有効ですが、査定費用手数料がかかるほか、活用できる資産がなければ利用できません。

そのため、資産価値と全体のコストを事前に確認したうえで、ほかの調達方法と組み合わせて検討することが重要です。

日本では、保有する設備・車両・不動産などを売却したあとも、リース契約を結んで使い続ける「セール&リースバック」も広がっており、資金確保と事業継続を両立しやすい方法として注目されています。

補助金・助成金

補助金・助成金は、国や自治体の公的支援制度を活用する方法で、資金負担を軽減しながら事業を進めやすくなります。

技術開発や雇用促進など特定の政策目的に沿った取り組みが対象となるため、対象事業に該当する企業は、自己資金の負担を抑えながら事業推進の後押しを受けられます

募集時期や対象経費、報告義務を事前に確認し、必要書類や事業計画を早めに整えることが、活用のポイントです。

なお、補助金・助成金は原則として「精算払い(後払い)」の仕組みのため、採択されてもすぐに資金を受け取れるとは限りません。

事業を実施した後に、領収書や成果報告書をもとに支払額が確定し、入金されるまで数か月かかるケースもあります。

そのため、事業実施時点では、自己資金や金融機関からの「つなぎ融資」が必要になる場合があります。

クラウドファンディング

クラウドファンディングは、インターネット上で多くの支援者から少額ずつ資金を集める仕組みです。

アイデア段階のスタートアップでも挑戦しやすく、資金調達市場ニーズの確認を同時に行える点が特徴です。

特に、試作品の制作や初期のマーケティング費用を集めながら、商品やサービスへの反応を確かめたい場合に向いています。

ただし、目標金額に届かなければ資金を受け取れない「All or Nothing方式」もあり、利用前に方式の確認が必要です。

また、プラットフォームに支払う手数料(一般に集まった支援額の10〜20%程度)や広報費用もかかる点に注意が必要です。

成功率を高めるには、プロジェクトの魅力が伝わる説明、無理のない目標設定、支援したくなるリターン設計を事前に用意することが欠かせません。

売上に連動した返済型資金調達(RBF)

売上連動型ファイナンス(RBF)は、将来の売上に連動して返済しながら資金を調達する方法です。

株式を増やしたくない企業や、担保を設定したくない企業に向いています。

売上が伸びたときは返済が進み、売上が落ちたときは負担を抑えやすい点が特徴で、成長企業を中心に注目されています。

一方で、売上予測が不安定な段階で利用すると、返済期間が長引いたり、結果として負担が大きくなったりする恐れがあります。

利用する際は、売上の見通し資金の使い道を十分に整理し、無理のない返済計画を立てることが大切です。

売掛債権を現金化する方法(ファクタリング)

ファクタリングは、売掛債権を譲渡して早めに現金化する方法で、資金繰りの改善に役立ちます。

融資と比べて手続きが比較的簡単で、保証人や担保が不要な場合も多いため、創業間もない企業でも利用しやすい点がメリットです。

サービスによっては最短で当日に資金化できるケースもあります。

ただし、手数料は数%から十数%と高めになることがあり、契約の形によっては取引先への通知が必要になる場合もあります。

また、売掛先が支払えない場合に、利用企業が買戻しや支払いを求められる契約(償還請求権あり、リコース契約)は、実質的に貸付けに該当する可能性があり、貸金業登録のない事業者が提供している場合は違法業者である恐れがあります。

利用前には、契約形態(償還請求権の有無)、手数料水準、業者の貸金業登録の有無を必ず確認することが重要です。

社債発行による資金調達

社債発行は、自社で債券を発行して投資家からまとまった資金を集める方法で、一定の信用力がある企業が中長期の資金を確保したい場合に適しています。

また、未上場のスタートアップでも、少数の投資家を対象とする「私募債」の形式で利用できる場合があります。

金利や元本を返す時期を柔軟に設計しやすい点はメリットですが、利息の支払いと満期時の元本返済が発生します。

また、投資家の信頼を得るために、財務内容の開示や保証会社との契約が求められることもあります。

社債を活用する際は、資金繰りと償還計画を整理し、しっかりと説明責任を果たせる体制を整えたうえで進めることが求められます。

成長フェーズ別に見るスタートアップ資金調達のポイント

成長フェーズ別に見るスタートアップ資金調達のポイント

スタートアップの資金調達は、成長段階によって必要額も重視される指標も変わります。

ここでは、スタートアップの成長フェーズごとに、資金調達の特徴と押さえておきたいポイントを紹介します。

シード期

シード期は、ビジネスアイデアを形にするための初期段階で、少人数のチームがプロトタイプを作り、市場の反応を確かめる期間です。

売上がない場合がほとんどで、数百万円から数千万円程度の小口資金を集めるのが一般的です。

主な調達手段は、クラウドファンディングやエンジェル投資家からの支援などです。確保した資金は、試作品(プロトタイプ)の開発市場調査法人設立費用などに充てられます。

シード期では、株式の持分比率に配慮しながら、次のアーリー期を見据えた資本政策や成長シナリオを早めに描いておくことが重要です。

投資契約や資本政策の基本的な仕組みを理解しておくことが、後の資金調達ラウンドをスムーズに進める土台になります。

アーリー期

アーリー期は、創業から数年以内の段階で、プロダクト開発が進む一方で、売上はまだ安定していない時期です。

ビジネスモデルを検証し、初期の顧客を獲得しながら、成長の再現性を示すことが課題になります。

調達額は数千万円から数億円程度に広がり、人材採用設備投資マーケティング費用に充てられます。

投資家にはエンジェルやベンチャーキャピタルが参加し、製品の完成度と市場性を高めるためのデータや実績をそろえ、次のシリーズAに備える重要な時期です。

また、経営陣は資本政策の整備とチーム体制の構築に注力するとともに、投資家との関係構築や予算管理など、組織を運営する基礎力を磨く必要があります。

シリーズA

シリーズAは、製品が顧客の課題にフィットし始めた段階で行われ、さらなる成長を狙って本格的な資金調達に入るフェーズです。

調達額は数千万円から十数億円規模になることがあり、2年分程度の開発費販売促進費人材確保の費用をまかないます。

主要な出資者はベンチャーキャピタルやCVC、事業会社などで、金融機関からの融資等を併用する場合もあります。

発行する株式の種類や条件によっては、創業者の持株比率が大きく変動する可能性もあるため、持続的な成長と経営権の維持を両立できるよう、資本政策を慎重に設計することが重要です。

シリーズB

シリーズBでは、サービスが市場で認知され売上が伸び始めた段階に入り、プロダクトのさらなる磨き込みと本格的な事業拡大が課題となります。

調達額は数億円から10億円程度に達し、広告・販売網の強化人材採用提携企業の拡大などに投資します。

黒字化が意識され始め、前回調達した資金をどう使い、どのような成果が出たのかを投資家に示すとともに、採算性やCAC(顧客獲得コスト)などの指標を改善していく必要があります。

投資家は事業の再現性と成長スピードを注視しているため、マーケティングと開発のバランスを取りながら、次のフェーズにつながる実績を積み重ねることが有効です。

シリーズC

シリーズCは黒字経営が安定し、企業価値の最大化と出口戦略を視野に入れる段階です。

調達額は前のフェーズより大きくなり、数十億円規模になることもあり、資金は国内外への展開関連企業の買収新規事業への投資に活用されます。

市場や財務のデータも十分に蓄積されており、売上や利益など、数字に基づいた評価がより重視されます。

投資家は、上場を見据えたガバナンスや内部統制の整備も重視しています。

そのため、組織体制の強化や役員体制の充実、IPOに向けた開示資料の整備などを進め、次のラウンドやイグジットに備えることが求められます。

シリーズD

シリーズDは、収益基盤の確立やIPOやM&Aなど具体的なイグジットを見据える段階です。

数十億円規模の資金を集めて管理体制を強化し、関連事業の開発上場準備チームの組成監査対応などに投資します。

シリーズDでは、市場での地位をより強化するために、マーケティングや海外展開も進めます。

一方で、持株比率や経営権の維持も重要なテーマです。

経営陣は、投資家との関係を維持しながら、資本政策と出口戦略のバランスを慎重に調整し、上場や買収に向けて収益面とガバナンス面の両方で魅力を高める必要があります。

シリーズE

シリーズEは成熟したスタートアップがIPOや大型M&Aに向けて最後の価値向上を図るラウンドです。調達額は数十億円から100億円を超える大型調達となるケースもあります。

資金はグローバル展開大規模な買収新たな事業領域への進出に使われ、企業グループ全体の競争力を高めることを目的とします。

投資家はこれまでの実績と将来の成長性、明確な出口戦略を重視し、企業には市場での優位性、確立されたビジネスモデル、強い経営チームが求められます。

この段階では、精緻な事業計画と厳格な内部統制を示し、国内外の大規模ファンドからの支援を得て一気に企業価値を押し上げることが重要です。

スタートアップに資金調達が必要な理由

スタートアップに資金調達が必要な理由

スタートアップでは、売上が安定する前から先行投資が必要になるため、早い段階で資金調達を検討することが重要です。まずは、資金調達が必要になる主な理由を整理します。

急成長を支える投資のため

スタートアップにとって資金調達は、急成長を支える前提条件です。

短期間で市場シェアを広げるには、広告、人材採用、開発などに先行投資が必要になりますが、こうした費用を売上だけでまかなうのは簡単ではありません。

政府は2022年11月に「スタートアップ育成5か年計画」を決定し、スタートアップへの投資額を2027年度に10兆円規模へ拡大する目標を掲げました。

この計画は、スタートアップへの資金供給を拡大し、成長企業を継続的に生み出すことが社会的にも重視されていることを示しています。

資金不足は競合に先行される要因になりやすいため、適切なタイミングで投資を行うことが、業界内での地位を固めるうえで重要です。

出典:スタートアップ・新規事業 (METI/経済産業省)

優秀な人材や設備への投資のため

規模拡大を進めるには、人材と設備への投資が欠かせません。

成長を目指す企業にとって、優秀な人材の採用と、それを支える設備の整備は重要な土台になります。

しかし、自己資金だけに頼ると、採用や設備導入の好機を逃してしまう恐れがあります。

銀行融資や投資家からの出資を活用すれば、必要な時期に合わせて採用や設備投資を進めやすくなります。

前述の「スタートアップ育成5か年計画」でも、税制優遇や支援制度の拡充を通じて、人材確保や研究開発の後押しが進められています。

設備投資は生産性の向上にもつながるため、短期の資金繰りだけでなく、中長期の成長を見据えて予算を配分することが大切です。

研究開発と市場開拓を継続するため

研究開発と市場開拓を進めるには、継続的な資金が必要です。

新しい技術やサービスを形にするには、開発費だけでなく、市場調査や販路開拓の費用もかかります。

特に創業初期は売上が安定しにくく、こうした費用を自己資金だけで負担するのは現実的ではありません。

資金が不足すると、開発の遅れ販路開拓の停滞につながり、事業化のタイミングを逃す可能性があります。

そのため、研究開発と市場開拓を止めないために、早い段階から計画的に資金調達を進めることが重要です。

スタートアップの資金調達を成功させるポイント

スタートアップの資金調達を成功させるポイント

資金調達を成功させるには、必要額を示すだけでなく、「なぜ必要なのか」「何に使うのか」「どう成長につながるのか」を明確に伝えることが大切です。

ここでは、特に押さえておきたい実務上のポイントを整理します。

具体的な事業計画書と資金使途を提示する

資金調達を成功させるには、事業計画書と資金の使い道を具体的に示すことが重要です。

投資家は事業計画書を、企業の将来性を判断するための大切な資料として見ています。

そのため、市場規模や収益計画はできるだけ具体的なデータで示し、調達した資金を何に使い、どのような成果を目指すのかを明確に記載する必要があります。

また、調達額が目標に届いていない状況では、計画の実現性や数値の根拠を丁寧に示すことが、投資家の信頼を得るうえで欠かせません。

さらに、マイルストーンKPIを盛り込めば、資金投入後の進捗が見えやすくなり、より説得力のある説明につながります。

投資家が重視する要素に対応する

投資家は、事業そのものだけでなく、「誰が、どの市場で、どこまで伸ばせるか」を見ています。

具体的に重視される項目は、以下の通りです。

  • 市場規模と成長性
  • 経営チームの質や多様性
  • 事業モデルの広がりやすさ
  • 競合に対する強みや技術の独自性

特に創業初期は、足元の実績だけでなく、仮説検証を進める力実行力も重視されます。

先が読みにくい環境でも、継続して成果を出せるチームであること、そして市場拡大の道筋がはっきりしていることが、資金調達の成否を左右します。

そのため、自社の強みを単に列挙するのではなく、なぜその強みが投資家にとって評価に値するのかを、具体的な根拠や事業戦略とあわせて示すことが大切です。

複数の手法を組み合わせ、専門家を活用する

資金調達は、複数の手法を組み合わせて進めることで、リスクを抑えやすくなります。

たとえば、エクイティファイナンスとデットファイナンスを併用すれば、株式希薄化と返済負担のバランスを取りやすくなります。

また、税理士弁護士などの専門家と連携して、事業計画や契約内容、資本政策の整理を進めることで、交渉の説得力と安全性を高められます。

資金調達コストの上昇や手続きの長期化が懸念される中で、専門家のサポートは実務面でも助けになるでしょう。

金融環境に応じて出資と融資の割合を調整し、必要に応じてファイナンシャルアドバイザーも交えながら資本政策を検討することが有効です。

出口戦略を見据えた長期的な資本設計を構築する

資金調達は、目先の資金不足を埋めるだけでなく、将来の出口戦略まで見据えて設計することが重要です。

IPOやM&Aを目指すのであれば、短期的な資金計画だけではなく、中長期の資本政策もあらかじめ描いておく必要があります。

ベンチャーキャピタルは、資本効率と出口戦略の明確さを重視するため、将来の企業価値をどう高めていくのかを示せなければ、十分な信頼を得にくくなります。

株式の希薄化を抑えながら企業価値を最大化するには、投資家との契約条件配当方針再調達のタイミングまで含めて検討しておくことが大切です。

景気変動や制度変更にも対応できるよう、柔軟な資本構成を意識しておくと、成長局面での判断もしやすくなります。

スタートアップの資金調達における注意点

スタートアップの資金調達における注意点

資金調達は成長を後押しする一方で、進め方を誤ると経営上の負担が重くなることがあります。

調達後に後悔しないためにも、事前に確認しておきたい論点を押さえておきましょう。

株式希薄化と経営権のバランスを取る

エクイティファイナンスでは、資金を確保できる反面、株式が増えることによる影響にも目を向ける必要があります。

株主構成が変わると、創業者が持つ議決権の割合が下がり、経営判断の自由が狭まることがあります。

特に、事業が成長して調達額が大きくなる段階では、経営権を守りながら、投資家の期待にも応える設計が欠かせません。

そのため、株式をどの条件で発行するのか、どこまで発言権を持たせるのかは、丁寧に詰める必要があります。

必要に応じて、優先株式などの種類株式を活用しながら、投資家へのリターンと経営の安定を両立させる工夫も有効です。

加えて、契約書では、拒否権の範囲株主間合意の内容を明確にし、将来の認識のずれを防ぐことが求められます。

返済負担を見据えたキャッシュフロー管理を行う

融資や売上連動型ファイナンスを活用する場合は、返済負担を見据えた資金繰りの管理が欠かせません。

こうした手法では返済義務があるため、金利負担や売上変動に耐えられる返済計画を組んでおく必要があります。

特に、売上が安定していない段階で楽観的な成長予測を前提に返済計画を立てると、資金繰りを圧迫しかねません。

返済スケジュールは、売上の入金時期資金が入るタイミングに合わせて設計し、無理のない形に整えることが肝になります。

さらに、想定どおりに売上が伸びなかった場合に備えて、手元資金にある程度の余裕を持たせておくと、追加融資や条件見直しの交渉も進めやすくなります。

実現可能な計画を示し投資家への説明責任を果たす

資金調達では、事業の魅力だけでなく、計画にどれだけ実現性があるかを示す視点が欠かせません。

市場ニーズの検証が不十分だったり、収益化までの道筋が曖昧だったりすると、投資家の理解を得にくくなり、結果として資金繰りの悪化を招く恐れがあります。

特にシード期の資金調達は、アイデアを実証するための資金を集める段階であり、初期投資家はリスクの高い局面で出資する分、相応の株式割合を求める傾向があります。

そのため、良い面だけでなく、想定されるリスク対応策も含めて、誠実に説明する姿勢が欠かせません。

調達後も定期的に進捗を報告し、投資家との信頼関係を積み重ねていくことが求められます。

短期・長期の資金計画を怠らない

資金調達では、目先の資金確保だけでなく、次の成長フェーズまで見通した計画が必要です。

短期的な調達に意識が偏ると、その後の開発や採用、事業拡大の場面で資金不足に陥ることがあります。

政府が掲げる目標と、実際のスタートアップへの投資額の現状にはなお差がある状況のため、外部環境の変化も踏まえながら、長期目線で資金計画を立てる視点が欠かせません。

成長段階ごとに必要な資金を見積もり、複数の調達手法を柔軟に組み合わせることで、継続的な成長につなげやすくなります。

特に研究開発型の企業では、成果が出るまでに年単位の時間を要することも多いため、短期の業績だけで判断せず、マイルストーンごとに資金使途と期待成果を整理し、投資家と共有しておくことが有効です。

スタートアップの資金調達に関するよくある質問

スタートアップの資金調達に関するよくある質問 (1)

ここでは、スタートアップの資金調達を検討する際によくある疑問をまとめました。

資金調達を始めるタイミングはいつが適切ですか?

資金調達は、手元資金が厳しくなってからではなく、必要な時期の半年前から1年ほど前を目安に準備を始めるのが一般的です。

調達には想定以上に時間がかかることもあるため、いつまでにいくら必要か、何に使うのか、どの手法で調達するのかを整理したうえで、余裕を持って着手することが重要です。

特に、採用強化や設備投資、新規事業の立ち上げなど、大きな支出や成長投資を予定している場合は、その前段階から準備を進めておくと安心です。

シード期の資金調達額と使い道の目安は?

シード期の調達額は数百万円から数千万円ほどが目安とされ、主に人材採用や設備投資、試作品開発、マーケティング費用に充てられます。

この段階では、事業仮説の検証や市場ニーズの確認が主な目的です。少額でも早めに資金を確保し、MVP開発や顧客インタビューを重ねることが重要になります。

株式の希薄化にも配慮しつつ、将来のラウンドに備えた資本政策を設計しましょう。

資金調達後の運用で気をつけるべきことは?

調達後は資金の使い道や返済計画を明確にして運用することが必要です。

設備投資やM&Aなど大きな支出が伴う場合は、借入金の返済期間や利息を含めた慎重な資金計画を立て、返済負担に備えましょう。

投資家や金融機関への定期的な報告を行い、資金使途成果を透明に共有することで、次回調達への信頼を高めることができます。

【まとめ】スタートアップの資金調達は手法とタイミングの見極めが重要

スタートアップの資金調達は、多様な手法の中から自社の成長段階や資金使途に合った方法を選ぶことが大切です。

事業計画や資本政策、返済負担、出口戦略まで見据えて準備を進めることで、調達後の成長をより安定的に進めやすくなります。

税理士法人Farrow Partnersでは、スタートアップの資金調達に向けて、事業計画の整理や必要資金の見積もり、資金繰りの設計などを丁寧にサポートしています。

融資、補助金、出資など複数の選択肢があるなかで、現状に合った進め方を分かりやすくご案内いたします。悩みをお一人で抱え込まず、まずはお気軽にお問い合わせください。

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